12月のアドヴェントに向かって何かと忙しなくなるこの季節。
今年は、はじめての幼稚園で「りんごろうそく」に参加してきました。
りんごろうそくとは?
11月30日、息子の通う幼稚園で「りんごろうそく」が行われました。
「りんごろうそく」はドイツ語ではAdventgarten(アドヴェントガーデン)といいますが、直訳すると「待降節の庭」。
そのため、この祭りのために部屋の中に庭を造ります。
参照:トライアングルダイアリー
モミの木の枝を、時計回りに中心に向かって入っていく渦巻の形に並べます。
この方向は上昇していく力を持っており、渦巻きを回って入っていくときにはモミの木にまるで登っていくように感じることができます。
子どもたちはこの渦の中心に向かって歩いていき、中心にあるろうそくの火(天の火)を、自分のりんごろうそくに灯していきます。
渦の途中に星がおいてあり、子どもたちの灯したりんごろうそくは星の輝きとなります。
渦巻状に天から降りてきた天の火が次第に大きな円となって、「待降節の庭」に広がります。
つまり地上に降りてしまうことを意味します。
りんごろうそくの意味としては、ろうそくの火を子どもの心の火にかえてあげること。それがとても大切になります。
目に見えるろうそくの火が、目に見えないけれど、より輝く子どもの心の光に変わる瞬間です。
暗い闇の中、静けさの中で行われるこの行事は子どもたちの心に響くものがあるのでしょうね。
この行事は、古代ゲルマン民族の冬の祭りをシュタイナーが現代風にアレンジしたものだそう。
シュタイナーは季節の行事をとても大切にしており、春・夏・秋・冬と行事が行われます。
リンゴろうそくは、太陽の力がもっとも衰えて、暗い夜が最も長い冬至から、次第に夜は短くなり、陽の光が徐々に増していく頃の季節の祭りです。
大切なことを人間が意識するための行事で、この時期に行われる大切な行事の一つです。
この日のために子どもたちはりんごを磨き、ろうそく作りを行うそうです。
りんごの芯をくり抜き、そこに蜜蝋ろうそくをさします。
蜜蝋ろうそくのまわりにモミの葉をそえて「りんごろうそく」の完成。
このりんごろうそくは、子ども一人ひとりの心の光のように灯してくれます。
はじめてりんごろうそくを体験する息子は、うす暗くなった幼稚園へむかうのも、なんだかウキウキした様子。
いつもと違う雰囲気の部屋ですが、だれも泣いたり騒いだりすることなく、静かに座って先生のお話に耳をかたむけていました。
ひとりずつ名前を呼ばれて、渡されたりんごろうそくを持ってモミの木の渦の中を1人で歩いていく子どもたち。
なんとも頼もしい姿。
今回は保護者も参加させてもらい、子どものようにドキドキしながらりんごろうそくを持って、渦の中へ。
とても神聖な場所にいる気持ちになり、ろうそくの灯りがとても心地よかったのを覚えています。
ほんの30分程度の行事でしたが、息子は
「楽しかった!」
と満ち足りた様子で、早く姉たちに話したくて仕方がないようでした( ´∀` )
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