子どもは1歳前後になると、さまざまな手の動きができるようになります。
手を使うことは、自分の生活をスムーズにするために欠かすことのできない大切な訓練。
今回は0~3歳までにやっておきたい手の動きについてご紹介します。
家庭でできるモンテッソーリ教育
充分に手を動かして基本の動きを獲得する時期
0~3歳までは、あらゆる基本の動きを身につける敏感期です。
つかまり立ちをする生後10か月頃から、手を使う動きが目立ってきます。
手や指や腕を使った比較的簡単な動きができるものをめざとく見つけ出し、何度も何度もくり返します。
ちいさな子どもが喜々としてティッシュペーパーを箱から引き出したり、ブラインドのひもを一生懸命引っ張っていたりする光景をよく見ますが、
これはまさしく「引く」動きの敏感期。
ほかにも、クリップなどで「はさむ」
洗濯ばさみを使って指先が使えるようになります。
ビンのふたを「まわす」
最近ではドアノブや水道の蛇口が手首を使わなくても開閉できるタイプになりましたが、手首を使う動きが習得できます。
ひもを「結ぶ」
指先を使って、ちょうちょ結びなどができるようになります。
ビーズをひもに「通す」
こちらも指先を使う運動です。
などの動きも、自分の生活をスムーズにしていくための大切な訓練になります。
そして、動きをくり返しながら、一歩一歩成長していきます。
0~3歳の子どもにつくってあげたいおもちゃ
ではここから、子どもがしたがる動きを取り入れたおもちゃの作り方をご紹介します。
子どもがうまくできたときには、ほめすぎず、にっこり笑ってうなずいてあげましょう。
「落とす」「ボタンを留める」動作は、指先を使い、手首や腕の力の調整をすることができるようになります。
手づくりなら、子どもの成長に合わせて気を配る部分がわかってきます。
◆落とすという動き
0~2歳くらいの子どもは落とす動作が大好きです。
ポトンと落ちる音が楽しくて、何度もくり返します。
容器の中のボールやお手玉を、握って取り出したり、落としたり。
容器の中身の見える半透明のものでもいいでしょう。
【作り方】
➊容器を用意します。
➋中央に手を入れて中のものが取れるように、布でふたを作り、容器に固定します。
➌中にはお手玉のような、つかみやすいものを入れます。
手を広げて握れる大きさで投げても安心なよう、柔らかいものがおすすめ。
感触の違うものをいろいろと入れてもおもしろいでしょう。
◆ボタンをかけるという動き
さかなをつなげて、ボタンかけの練習。
はじめてならボタンホールはゆるめのサイズに、慣れてきたら小さめにしてボタンを留めにくくしたり、と工夫をしてみましょう。
【作り方】
➊フェルト色は数種類、色ごとに同数用意します。
表裏2枚合わせて作ります。
繊維の伸びる方向は、あそんだときに力がかからない方向(背と腹の方向)に使います。
➋ボタン、ボタンホールには、裏にあて布をします。
ボタンホールはフェルトを2枚合わせてから穴を切り込み、手縫いします。
➌エラを刺繍します。
➍表裏のフェルトの周囲を縫い合わせて出来上がり。
>>モンテッソーリ幼児教育とその特徴 お仕事といわれる活動とは?
まとめ
モンテッソーリ教育では、日常生活のさまざなな活動を自分で確実にできるようになることを目指しています。
今回ご紹介した手作りおもちゃでは、手を充分に使うことのできるよう工夫されたものです。
自手を自分の思うように動かせるようになること、これは日常生活をすごす中でとても大切なことです。
子どもの「やってみたい!」という欲求を生かせるおもちゃを用意してみてはいかがでしょう。
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