からだを育てる子どもの食事

子育て日記

食生活が変わってきている現代。

子どもにはどのような食事をだしていますか?

バンやコーンフレーク、グラノーラなど口当たりの良い食べ物がたくさんありますよね。

手軽で簡単に食べれる食事ですが、その食事は本当に子どもの体に合ってるのでしょうか?

アレルギー疾患が増えている原因のひとつとして、腸内環境の変化があります。

食生活の乱れやストレスの多い現代の社会環境も、便通を乱し、腸内細菌にダメージを与えます。

人間の命は食べて出すことで成り立っています。

この命の連鎖が上手くいかなくなっているのが今の日本人なのです。

「薬ばかりに頼りたくない」「もっと強い体になってほしい」

アトピー性皮膚炎や花粉症、ぜん息、鼻炎などに悩むお母さん。

毎日の食生活を見直してみませんか?

 

子どもの基本の朝ごはん

朝ごはんは迷うことなく、基本の三点、お米、味噌汁、お漬け物、毎日この繰り返しです。

お米は、食の細い子にはおむすびにすると、きっと食べますよ。

毎朝、お味噌汁!?大変!!と思われるかもしれませんが、味噌汁は昨夜の残り物で充分です。

前の晩に多めに作っておくと楽ですよ。

具だくさんにすると野菜も摂れていいですね。

漬け物もサッと塩でもみ込むだけの浅漬けもいいし、市販の漬け物でもいいと思いますが、なるべく添加物の少ないものを選んでください。

育ち盛りの子どもには、たんぱく質が取れるもう一品を加えると、より力になるでしょう。

もう一品といってもがんばって作るのではなく、納豆や佃煮、めざし、昨夜のおかずの残り。そんなすぐ出せるものでいいのです。

これで元気に1日のスタートが切れます。

 

毎日の飲み物

子どもの飲み物は、水が基本と考えています。

日常的にジュースや牛乳を飲むと、ご飯が進まなくなるからです。

糖質やたんぱく質を含んでいるからでしょう。

もりもりご飯を食べさせるためには、水を。お茶ならば、番茶、ほうじ茶、麦茶などをおすすめします。

 

薬草茶なら昔から薬代わりに飲まれているビワ茶、ドクダミ茶。

冷え性の改善にもなるヨモギ茶などがオススメです。

子どもが飲みにくいときは、番茶などと合わせると飲みやすいです。

市販のジュースはおすすめしません。

市販のジュースにはたくさんの糖類や添加物が含まれているからです。

WHO(世界保健機関)は、砂糖の多量接種が肥満や慢性疾患につながるとして、成人の場合で、1日の砂糖摂取量は25g未満に抑えるべきだと発表しました。

では砂糖25gとはいったいどのくらいでしょうか。

 

炭酸飲料1缶(350ml)・・・・約40g

アイスクリーム・・・・・約20g

シェイク(sサイズ)・・・・約35g

参考:「読売新聞」

 

熱中症対策でよかれと思って飲んでいるスポーツドリンクにも砂糖が22g、市販の野菜ジュースや乳酸菌飲料にも結構入っているのです。

大人で1日25gだとすると、からだの小さい子どもはその半分でいいのではないでしょうか。

ジュース類は子どもが好きで飲みやすい分、大人が気をつけてあげましょう。

ただ、特別な日やお友だちの家で出されたときは、ありがたくいただき、そのときには飲む量を自分で考えるよう子どもに伝えてあげるとよいでしょう。

 

よいものだけのシンプルな食事を。健康の基本は食事から。

 

食事バランスの考え方

動物は食性によって歯の形が違います。

肉食動物は肉を引き裂くための犬歯、草食動物は草や植物を刻むための門歯(切歯)、穀物が主食の動物はすりつぶすための臼歯が発達しています。

人間の大人の歯28本(親知らずを除く)のうち、臼歯は16本、門歯は8本、犬歯は4本です。

この事実からすると、人間は穀物:野菜:肉や魚を4:2:1で食べる動物だと考えることができます。

お米を中心に野菜と少しの肉・魚をとる伝統的な和食は、まさにこの「歯のバランス」にかなった食事です。

 

最近の人たちの食べ方はどうでしょうか。

大人も子どももおかず中心の食事であることが多いように感じます。

「食事のバランス=おかずのバランス」と思い込んでいないでしょうか。

このようなおかず中心の食生活がアレルギー疾患やさまざまな病気の子どもを増やしているのではないかと考えます。

 

小さい頃に覚えた味は一生の味になります。

これは乳児期からの食べ方がとくに大切だということです。

5味(甘味、塩味、苦味、酸味、うま味)のうち、甘味やうま味はだれでも好きになる味。

だからあえて子どもに覚えさせるのは後回しにします。

とくに砂糖の甘さを先に与えるのはNGです。

甘味を先に覚えると、ほかの味を受けつけなくなってしまうからです。

 

赤ちゃんの食事

赤ちゃんに味覚を上手に教えるには「あり合わせ離乳食」をおすすめします。

これは特別なレシピではなく、大人が食べるものの中から、赤ちゃんが食べられそうなものだけを与えるやり方です。

生後5、6か月を過ぎた赤ちゃんは、大人が食べているのを見て、口を動かし、よだれをよく出すようになります。

この時期が離乳食のスタートです。

天然だしの効いたみそ汁の具の野菜から始めるとよいでしょう。

みそ汁の塩分はよほど濃いものでなければ大丈夫です。

みそ汁に大人のお椀軽くいっぱいで、平均的に約1gの塩分が含まれますが、具の野菜にどれほどの塩がつくのでしょうか。

余裕があれば、大人のおかずとして、薄味の煮物を一品つくりましょう。

みそ汁や煮物で野菜を食べる練習ができたら、お粥を作ります。

月齢が進んでいる場合は、やわらかいごはんではじめても大丈夫です。

 

このようにして乳児期から和食中心の食事で自然に5味を教えると、子どもは「歯のバランス」の食事にもすんなりと慣れます。

よい食生活ができているかは、便をチェックすると分かります。

というのも、おかず中心の食事だと便秘気味になるからです。

赤ちゃんの便秘は、授乳中のお母さんが「歯のバランス」にかなった食事を実践すると治ります。

子どもも大人もよい食生活をすれば、よい便が出ます。

よい便とは、黄色っぽい茶色、大人ならバナナ2本分の大きさ、いきまずにストーンと出てゆっくり沈んでいく便です。

毎日の便チェックは食生活のチェックです。

 

赤ちゃんの頃から上手に5味をおしえ、和食系の味に慣れさせ、「歯のバランス」で食べる。

ごはん、味噌汁、お漬け物、飲み物は水に近いもの。

このように育てると、子どもは健康に育ちます。

そして、毎日よい便が出ているか確認してください。

何を好んで食べるかは親の責任といえます。

健康に生きるためのよい食習慣を作ってあげる、それが親の愛情ではないでしょうか。

 

子どもの体の不調で悩んでいる人へ

子どもの不調が続いたときは、こころの中に雨がしとしと降っているようなそんな気分になります。

食を通じて、子どもの体質改善をする過程は、とてもゆっくりで前進と後退のくり返し。

毎日の食事に力を注げば注ぐほど、「こんなにやっているのに!!」という苛立ちと、

「いつまで続くの??」と気がめいってしまうこともあります。

そんな時は休みましょう。

ああしなければ、こうしなければという気持ちにも休息を!

そんな時こそ、自分が好きなものを子どもと一緒に楽しんで食べてみるといいですね。

 

固くなっていた頭がほぐれて、不思議と穏やかな気持ちになれるのです。

からだに入った不要なものは、毎日のご飯の力で外に押し出しでもらいましょう。

 

中学生以上になると、行動範囲が広がり、友だち付き合いも多くなります。

当然、外食や市販のお菓子も増えますが、子どもたちはそのくらいの年齢になると、体調がおかしい、ということが自覚でき、食べ方をコントロールすることができるようになります。

 

子どもに「あれはだめ」「これはだめ」というと、ダメといわれている食べ物にもっと執着するようです。

とくに甘いお菓子に関しては、自分で飼って隠れて食べてしまうこともありました。

もし、気がついたら、つい口をはさみたくなってしまいますが、ここは寛大さの見せ所です。

注意したくなったら、「食事でカバーすれば大丈夫」と心の中で唱えてみて下さい。

おおらかな気持ちになって、ドーンと構えていた方が、子どもの体も心も丸く収まるようです。

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