子どもが生まれ、一緒に生活をしていくなかで、知らなかったことが次々と出てきて不安に思う毎日・・・。
そんな時に出会ったシュタイナー教育。
実際にシュタイナー教育に触れることで、自分の子育てと向き合うことができるようになりました。
ここではシュタイナーの考える子どもとの付き合い方について考えてみます。
0~7歳の子どもとの付きあい方
シュタイナーの考えた「幼児とは、そんな存在か?」をふまえて、子どもと接するときに大人はどんなことができるのでしょうか?
ポイントは「成長の流れに逆らわない」「いのちあるものに触れる」ことです。
声かけ
「~しちゃだめ!」
「早く早く!」
「~しなさい!」
こんな言葉をいう前にできること「いわないように」と思っていても、ついでてしまう言葉。
でも、思いとどまって考えてみてください。
いま、本当に子どもに干渉する必要があるのかどうか。
また、子どもが本当は何をしようとしていたのか。
ふみとどまって、できるだけ干渉しないようにしてみましょう。
なんでも先回りして大人が干渉すると、子どもの「意志」は抑えこまれてしまいます。
では、干渉が必要な時とは?
例えば機関車のおもちゃをもって走り回っている子どもが危ない場所に近づきそうなとき。
そんな時はあそびの世界を壊さないようにしながら、「運転手さんと話がしたいな」といって方向転換してもらうようにするのもよいでしょう。
部屋が散らかっていたときは?
まず、大人がおもしろそうに片づけをしてみせることが子どもにも伝わります。
リズム
「からだ」ができあがるこの時期に、毎日のリズム、一週間のリズム、一年のリズムを整えることは、健康のためにも大切です。
子どもの「意志」を育てるためには、子ども自身の自主性の芽をつみとらないようにしなくてはなりません。
「自分でやりたい」と思ったことを、できるだけ自由にやらせてあげるために、この生活リズムがとても役に立ちます。
一日、一週間、四季ごとの「リズム」は、子どもにとって何よりの栄養です。
ある幼稚園で、ひどくぐずっている子どもがいました。
原因がよくわからなくて、お母さんはほとほと困っている様子でした。
先生がそのお母さんに生活のリズムを聞いてみると、寝る時間は遅かったり早かったりとバラバラ。
朝も起きれなかったりするので決まった時間には起きれないそうでした。
そこで、お母さんには一つのお願いをしました。
「決まった時間に早寝早起きをすること」
それだけのことですが、毎日同じ時間に寝起きをすることで生活リズムが整い、子どもは落ち着いて過ごせるようになったそうです。
そのお母さんは言いました。
「生活リズムがこんなに大事だなんて誰も教えてくれなかった」と。
現代社会では大人の速さに合わせるよう子どもを巻き込んでしまっています。
子どもはもともとゆっくり育つもの。
それを大人の速さに合わせようとするために、子どもは不調を訴えアレルギーを起こし、精神も不安定になり多動という形で表れてきます。
リズムが整っていればよけいな議論や干渉もしなくてすみます。
そしてこれも、「秩序」についてお説教するのではなく、大人が生活のなかでに自然にリズムと秩序を取り入れてあげること。
毎日の同じリズムのくり返しは、子どもたちに安心を与えると言われています。
習い事
ピアノ、習字に英語教育・・・・。
習い事や早期教育はどう考えたらいい?
「3歳では遅すぎる」
「0歳児からの英会話」
そんなキャッチフレーズに全く焦らない、という親は少ないかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!
「幼児に知育を行うと心も体も台無しになる」
「子どもの成長が、のちの思考力になる」
とシュタイナーはいっています。
幼児期にたっぷり、自由に、ファンタジーのなかであそぶこと。
それを大人は見守り、ガイドしてあげることの方が大切です。
この時期にたっぷり遊んだ子どもは、大人になってから、充分に思考力を発揮する。と考えられています。
自然
自然の素材は子どものこころを耕します。
「生命体」は、この字のごとく、子どもの生命を充分に熟させるものです。
そしてそれは、本当に「いのちあるもの」に触れてこそ熟される、と考えられています。
ですから、草木や花、水、土、風、また綿、絹貝殻・・・そういったものに素手で触れ、その感覚を充分に味わうことで感覚が養われます。
「やわらかいな」
「ざらざらしているな」
といったことを「体験」することこそが、「生命体」の養分になると考えられています。
テレビ
いま、テレビのない生活は考えられないかもしれません。
でも、テレビは「本物」ではありません。
たとえ、海の美しい映像が流れていたとしても、海に吹く風、潮の満ち引き、水の冷たさ、しょっぱさ・・・そういった「本物の海」を「からだ」で体験できるわけではないのです。
以前、子どもとの会話で「キリンにあったことがある?」という話題が出ました。
その子は、自分はキリンに会ったことがあると自信満々にいっていたので、私はてっきり動物園に行ったのかと思いました。
ところが、その子は
「テレビであったことがある」
というのです!
びっくりしてしまいました。
子どもにとって見たものは「出会い」と同じなのかと感じました。
もちろん、それは「いい番組」とか「悪い番組」といった問題ではありません。
そのほかにも、一方的に語りかけられる、テレビの前では体が硬直し、不自由になってしまいます。
絶対に見るなという訳にもいかないのが、現状だと思いますが、
せめて0~7歳では基本的に見ない方がいいと言われています。
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まとめ
シュタイナーの考える子どもとのつき合い方はいかがでしたか?
子どもにとって何が良くて何が悪い?と悩んでいるママたちにとって、すぐにでも家庭でできることが多くあります。
『7歳までに多くの愛と喜びを与えると、のちに自由に世界と交流できるようになる』シュタイナーの言葉ですが、子どもの未来のために大人として、親として、できることをやりたいと強く感じました。
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