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幼児音楽に最適なものとは?

公開日: : 最終更新日:2019/09/11 コダーイの音楽教育

     

子どもたちの出会う「音楽」とはどんなものか、考えてみたことはありますか?

私自身、幼少の頃はピアノを習っていましたが、私にとって「音楽」は楽しいものばかりではなく訓練のようなものでした。

気になるのは、厳しい表情の先生と書き込みのたくさんされた楽譜。

自分で音を操ることができたときは、とてもうれしいのですが、音が楽しく聞こえないことが続き、結局私は音楽をあきらめてしまいました。

 

 

子どもと音楽の関係

本来「音楽」は人の心を癒し、人々の生活を楽しいものにしてくれるはずのもの。

しかし、「音学」や「音が苦」といった言葉が聞かれるように、楽しいはずのものが苦になっている現実が日本の音楽教育にはあるように思います。

 

 

音楽教育としてのわらべうた

そんな中、子ども歌うわらべうたに出会い、「音楽」というものがとても身近で、楽しいものだったと気づくことができました。

わらべうたを音楽教育として導入することには賛否両論あるようですが、「音楽」の本来のあり方を知るためにも、子どもたちに「わらべうた」を「音楽」として伝えていくことが大切だと思います。

 

子どもたちへの音楽を導入するにあたっては、楽器を習うよりも、まず自分の「声」という素晴らしい楽器を、自信をもって奏でる楽しさを知ってもらうことが大事だと考えます。

 

今ではほとんど歌われなくなってしまった民謡などの音楽も、人々の生活ととても密接な関係にありました。

音楽は言葉であり、言葉は文化となります。

文化は民族がもつ最大の知恵です。

そして、そこから生まれくる芸術が音楽です。

 

このループを途絶えさせないために、もう一度日本の文化を見直し、わらべうたを「音楽」として子どもたちに与えていきたいですね。

 

 

わらべうたの力


わらべうたは子どもがつくり出したものが多く、そのメロディーの音域、歌の長さ、歌詞の単純さはどれをとっても子どもに適しています。

 

昔々の子どもたちが作詞・作曲であるということは、現代の子どもたちにとっても「わらべうた」は彼らの音楽であり、文化なのです。

わらべうたは躍動感やリズム感などがあるものが多く、それらはその遊びだからこそ生まれるもの。

 

最近では、まりつきやお手玉、縄跳びなどが苦手な子どもや、お友だちとうまく付き合うことができない子どもも増えつつあるようです。

基本的な運動能力、対人関係などを自然と身につけることができるのもわらべうたの魅力です。

 

 

幼児期における音楽教育に注目

保育士や幼稚園教諭を養成する大学や短大では、ほとんど幼児発声法についての専門的な指導法は授かってきていません。

つまり、子どもの声域、肺活量など、配慮していない音楽教育が実際に行われているため、子どもたちに歌わせても、まったく音楽的に聞こえてこない悲劇的な状況に陥っています。

 

その背景には鍵盤楽器などの大活躍があります。

 

残念なことに、ピアノやオルガンで子どもたちの声をごまかしてしまっているのです。

 

さらには、「子どもだから」という理由で、大きな声が出ればそれでよい。

「子どもだから」きれいに歌うことは無理だ、と勝手に納得してしまう大人たちが大半です。

 

「子どもだから」きれいに歌うことが無理なのではなく、「子どもだから」子どもの身体の発達に応じた音楽・歌選びをしなければならないのです。

 

そして、本来各年齢の発達段階に応じた教材が必要であるにもかかわらず、一律に皆同じ音楽教材が当たり前のように使われているのが現状です。

 

『「調子はずれ」を治す』の著者である村尾忠廣氏は次のように述べています。

「幼稚園の斉唱が調子はずれであるのは、幼児だからというより、調子はずれになるような歌を歌っているためでしょう」

 

では、いったいどういった教材・歌選びをすればよいのでしょうか

 

 

子どもの声と身体能力

実は日本の幼児の声域は実音でレ~ラ(完全5度)という封にいわれています。

これは、ヨーロッパの発音が裏声なのに対し、日本の発声は地声が主体で、地声は下から順に発声していくと一点イ(実音ラ)のあたりで詰まってしまいます。

 

つまり、幼児の歌声というのはまさに地声での発声なのです。

また、幼児の肺活量は大人の3分の1であるといわれています。

 

これらを基にすると、高すぎる、または低すぎる音が出てくる曲、長すぎる曲などは、幼児の身体能力を考えれば明らかに不適切であるということがわかります。

 

 

わらべうたで音楽教育 3つのポイント

子どもの能力等を考慮したうえでも、わらべうたというものは最も子どもに適した音楽教材であると考えられます。

 

第1:子どもの発声基準となる音域(完全5度)でできており、一曲一曲の長さも適当であるということ。

第2:教育者の専門的な知識がなくても比較的簡単に取り入れやすいこと。

第3:「遊び」と密接に関係しているため、音を学ぶというよりも、純粋に音を楽しむ「音楽」として導入できるということ。

 

「音楽」とひとまとめにしてしまうと苦手意識が強くなる人もいますが、本来は「音楽」は人間の体に備わっているもの。

音楽の原点である「鼓動」は母親の胎内にいた頃、誰もが初めて聴く音であり、この世に生まれた自分が今、生きている証拠でもあります。

 

 

これが、早くなったり遅くなったりすることでテンポが生まれ、話すことを覚えた人間が抑揚をつけて言葉を交わしていくなかでメロディーが生まれた・・・そういったことが音楽の起源なのではないでしょうか。

声というのは神さまが唯一人間に与えて下さった楽器です。

 

音楽を感じるためにはまず歌うこと。

そして、身体や心で音楽を感じるためには体を動かすことが大切です。

遊びとともにあるわらべうたは子どもたちにとって、自然に音の楽しさが身につく最良の音楽だと思うのです。

 

 

保育士にピアノの技術は必要か?

保育士アンケートを行ったところ、数名の方から「音楽は苦手」という返答をいただきました。

その理由としては「ピアノが苦手」「専門的知識がない」といったこと。

そもそも、なぜ日本の保育士にはピアノの技術が必要なのでしょうか。

 

幼児教育の発展しているヨーロッパ・ドイツの保育園や幼稚園にはピアノやオルガンが一切置かれていないということをご存知ですか?

理由としてドイツの保育園などでは、日本のように時間を決めてお遊戯や運動などといった「団体行動」のプログラムがなく、自由な時間を好き好きに過ごし、自ら知識を身につける教育をしているためです。

 

つまり、日本の保育園、幼稚園に必ずピアノやオルガンがあるのは、大きな音を出すことで子どもの注意を引き、「団体行動」を促す道具として扱われるためではないでしょうか。

そういったことを考えると、園内でピアノによる音楽的な教育は本当に意味をもつのだろうかと思わざるを得ないのです。

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まとめ

いかがでしたか?

音楽を子どもに習わせたい!!と思っている親御さんは多いはず。

けれども、「音楽を習う」ということはある程度の知識がないと難しいものです。

 

まずは音楽が好きになるように、楽しい雰囲気から習いはじめますが、だんだんと難しいことを教わるようになり、毎日練習が欠かせなくなってきます。

わが家も5歳頃からヴァイオリンを習わせていましたが、幼児に音楽を教えるというのはなかなか骨の折れること。

 

毎日、親がピアノを弾いていたり、何かしら楽器をやっているような家庭であれば、子どもは知らず知らずに音楽が身に付いていくでしょう。

・・・・が、そんなことをしていない親は楽器を子どもに習わせるのはなかなか大変なこと。(´-∀-`;)。

そして、習っていてもだんだんと子どもは音楽が嫌いになってしまうケースも少なくありません。

まずは、親子で楽しめる歌あそび、わらべうたを楽しむことが幼児にとって初めて出会う音楽としては最適なのだと思いました。

 

参考文献:はじめてうたうわらべうた セレクト50幼児編「こどもとこども」
音楽指導ハンドブック「調子外れ」を治す

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      元保育士で現在3人の子どもとシュタイナー教育実践中。
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