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フレネ教育とは?自分の思いを表現

公開日: : 最終更新日:2020/01/06 フレネ教育

     

フランスの教育メソッドである「フレネ教育」は子ども一人ひとりが学びの中心者だと考えます。

そして、一人ひとりが学びの主体者なので、学校は子どもたちの力で運営します。

それは一体どんな教育法なのでしょうか。

ここではフレネ教育についてご紹介します。

 

セレスタン・フレネの子ども観と教育思想

セレスタン・フレネ(1869~1966)はフランスの山間にある小学校の教師でした。

しかし、そこで彼を待っていたのは、子どもの世界とかけ離れた教科書とその説明に終始する教師、その反復練習のためにすっかり学習
意欲を無くした子ども達でした。

彼はやる気をなくした子ども達のために、散歩教室を始めます。

村の小川や野原を歩いたり、畑や職人達の仕事場を見てまわったりすることで、彼らは好奇心と活力にあふれた表情をみせ、教師と親しげに語り合うようになりました。

そこでフレネは伝統的な教師の権威、理念を絶対的なものとする権威主義的な教育方法に異議を申し立て、子どもを主体とする教育技術(方法)を研究。

学校教育に子どもたちの手による校内新聞や学校間での通信などの印刷物を取り込み、自発的なグループ活動を通して子どもたちの人間性を養うことを目的とした「積極方式」と呼ばれるスタイルを生み出し、教育界に多大な改革をもたらしました。

さまざまな誤解と思想的弾圧を乗り越えながら、1935年、妻エリーズとともに人里離れたピウリエの丘にフレネ学校を設立。

フレネは生涯一教師として教育に携わりました。 フレネは生涯一教師として教育に携わりました。

 

 

フレネ教育の5つの特長

「子どもの生活、興味、自由な表現」から出発し、印刷機や様々な道具、手仕事を導入して芸術的表現、知的学習、個別教育、協同学習、協同的人格の育成を図る教育法です。

フレネ

 

1.異年齢の子どもが学び合うクラス

フレネが1935年に南フランスで開校したフレネ学校では、現在もその教育が脈々と受け継がれています。

クラスは、年齢で分けられるのではなく、約60人の生徒のうち、3~5歳、6~7歳が中心のクラス、8~11歳までの3クラス。

少人数のうえ、異年齢の子どもが学び合うクラスでは、年長がちいさな子どもに気を配る光景が見られるなど、お互いを思いやる気持ちが自然と育まれます。

 

2.3歳から文章で表現

フレネ教育の大きな柱に『自由作文』と『印刷』があります。

 

「さぁ、作文を書きましょう」

 

というものではなく、子どもが日常生活の中で発見し、表現したいと思ったことを、文章にしていきます。

子どもたちは3歳から、生活に即した文章表現を学びはじめますが、最初は先生がその気持ちを汲んで手助けし、励まされます。

 

さらに発表された作文から、子どもたちと先生とで選んだものが、友だちの手で印刷され、絵をつけられて配られます。

自分の文章が印刷され、ほかの人に読まれるのはうれしいこと。

だから、自分の思いをきちんと表現しようという意欲がわいてくるのです。

 

 

3.活動計画に沿って自分で評価を決める

子どもたちは、自由作文や詩の朗読、文法の説明のとき以外は、自分のペースで勉強します。

わからないことがあれば、先生に質問して個別でじっくりと学ぶというスタイル。

 

学校での仕事は「イニシアチブ」と呼ばれ、自分から進んで仕事を見つけて行われます。

また、学校生活は『活動の計画表』に基づいて行われます。

毎日、成績や学校での仕事が目標通り進んだかどうか、計画表のマス目で進んだ分だけペンで塗りつぶし自己管理するのです。

 

さらにユニークなのは、学んだことへの評価の方法。

2週間ごとに、子ども自身がみんなの前で自己評価を示し、みんなで話し合って評価を決定します。

 

 

4.活発な意見交換

フレネ学校の子どもたちは、対話の名人と呼ばれています。

その核となるのは、お互いの考えを話し合うという習慣です。

 

毎日の『朝の会』『帰りの会』さらに『コンフェランス』と呼ばれる親と子の研究発表、協同組合の集会(学級・生徒集会)があり、実によく意見交換し合います。

クラスには子どもたちが言いたいことを自由に書き込む壁新聞があり、そこでの「称賛する」「批判する」「希望する」「実行した」という欄に書かれたことが話し合いのテーマとなります。

議長は子どもで、先生も一緒に参加します。

 

 

5.子どもを尊重し、プライドを傷つけない

フランスのフレネ学校の先生方に

 

「フレネ教育について教えてください」

 

というと真っ先に

 

「子ども一人ひとりを尊重することです」

 

とおっしゃるそうです。

 

これはどの先生も、かならず言われます。

その次に「子どもの情熱、子どもの中になる欲求を最高の段階まで導く」ということ。

 

そして「子どもに失敗をさせない」ということです。

たとえば、個別学習の中で子どもが先生の隣に椅子を置いて、絵本の朗読をする場合。

もし、ここで子どもが読むのに詰まったり、間違えたりしたら、

「そこは違うよ」

 

「ここはこう読むんだよ」

と先生と子どもは個人レベルで確かめ合うことができます。

大人である先生との間でなら失敗してもいいわけです。

 

 

ところが日本の学校の場合は、

「はい、40ページを開いて。○○くん、立って読んでください」

と言いますよね。

 

もし、読めない字が出てくると、周りの子がチャチャを入れたり、先生が大きな声で注意したりする。

でもこれでは子どもたちのプライドが傷つけられてしまう・・・。
失敗させないということは、逆に失敗を恐れさせないということにもつながっていきます。

もちろん、フレネ学校でも、みんなの前で詩を読むという場面もあります。
でも、そこはあくまで、

 

「自分が覚えたものをみんなが聞いてくれるんだ」

 

という誇らしい気持ちで行われるものです。

つっかえたりすると、年長の子がそっと教えてやったりもします。

一人ひとりの存在を認め合ったうえで、行われていることなのです。

そういった関係が出来上がっているから、子どもたちはじつに率直に字発言します。批判もする。非常にお互いの良さも認め合います。

 

 

フレネ学校ではどのようなことをするの?

 

新聞づくりと批判精神

フレネ教育の最も大きな特色は、新聞づくりです。

子どもたちの自主的な探求心や発見を育てるために、自由作文を重視した教育をしています。

フレネ教育でも、イエナプラン教育と同じように先生と一緒に子どもたちが輪をつくって話し合う時間を重視しています。

しかし、フレネ教育の場合は、その題材として子どもたちがかいた自由作文を中心においています。

先生は子どもたちの観察や発見を出発点にして、学習のテーマを引き出していきます。

このテーマにしたがって、子どもたちはさらに観察したり調査したりという学習活動を展開していきます。

そして再びその結果を話し合い、子どもたちが文章に著わして、新聞として印刷し、結果をみんなで共有するというやり方です。

フレネ教育でも、ダルトンプラン教育のように子どもたちが、自分で時間割をつくるように指導しています。

自主的な発見や探求心を育てるために、フレイネスクールでは、学校の外にでて、実際に人々が仕事をしているところを見たり、自然環境に触れて観察することも強調しています。

子どもたちが自分で考え、身の回りの世界を批判的にみる心を養おうとしています。

フレネ教育では子どもの自由作文を学習の出発点とするため、教員にはかなり臨機応変の指導力が要求されます。

このような指導力をもつ教員を十分に確保するには、独自の養成施設が必要です。

 

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    • ガーデニング、おやつ作り、キャンプ、
      読書が趣味の主婦。
      元保育士で現在3人の子どもとシュタイナー教育実践中。
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